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茶花・山野草 いけ花 茶の湯・御菓子

思いのまま

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後の月 十三夜

 中国に倣って明治のはじめまで陰暦で生活してきた私たちは、月に関する文化、習慣は農耕生活を基盤にしてきた名残なのでしょうか、月の文化がどこまでも根強く浸透しています。
 後の月は陰暦九月十三日の月で、十五夜とともにお月見をします。中国にはこの風習はないそうです。名残の月、最後の月を惜しむ、月に限った事ではありませんが、盛りを過ぎて名残惜しむ思いや心遣いは私たち祖先から続き受け継がれてきた大事な遺産なのではないのでしょうか。
 宮中では十五夜に招いた客を、又この日も招かないと、片見月といって忌んだといいます。

 糸薄の画像です。ようやく薄の穂がほぐれてきました。十五夜は芋名月ともいいますが、十三夜は枝豆、栗を供えるので、豆名月・芋名月とも言います。
 私はいまだに「早起きは三文の得」を信じて?いますので朝5時には起きております。月が西の山に隠れようとしている時の月は本当に美しいのです。大きくて、近くに見えて、空気は澄んでいて、早起きは本当に得ですよ!

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牛蒡引く

 晩秋の季語なのですが、「季語」と聞くと風雅な感じがしますよね。
 春に牛蒡の若葉の先を植えていたらこんなに大きく育っていました。季語に習い引いても抜けません。汗だくになって掘り返してドロドロになって収穫しました。
 余談ではございますが、見た感じハリーポッターでマンドレークの根を抜くシーンがありましたが、なんとなく似ている感じがしないでもない。
 植松 黎 著「毒草を食べてみた」文春新書から抜粋させていただきます。あ、でもながくなるのでやっぱり止めます。大変面白い本なので是非購入して読んでください。

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蓼食う虫もすきずき

 桜蓼です。葉を食べてみましたが辛くはありませんでした。育てているわけではなく勝手に生えて、咲いて、殖えています。
 花の色や形が桜に似ているのでこの名前が付いています。水引もタデ科で赤飯(あかまんま)もタデ科です。今、路傍や野原はあかまんまがいっぱいです。

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シュウカイドウ

 よく観察してやらないと、この花の可愛さは解らないくらい地味なのです。
 日当たりの悪い湿った場所が好みのようで、でもよく殖えて困ります。小さなムカゴがたくさん出来て、それが零れて。

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はじかみ

 山椒の実が赤く色付いて黒い種子が顔を出しています。「はじかみ」は古名で万葉集などにも出てきます。蜀椒は実の赤いことから言われるそうです。
 つまんで食べてみましたが、青い時の方が口の中は痺れます。黒い種子は硬くて口に残ってしまうのでやっぱり細かく粉末にするしかないのでしょうか、でも枯れた奥深い風味は青い実と違って年中違和感なく楽しめる香りです。

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黄金色

 糸薄の花なのでしょうか?穂先が黄金色に輝いていました。よく見ると、これが花なのか雄しべなのか私には理解できませんが、あまりに綺麗でイルミネーションのようです。
 私がもっと上手な写真を撮る事が出来たら、皆さんにもっと楽しんでいただけると思って、拙い写真で申し訳ありません。でも、ほんの僅かな間に綺麗な瞬間があります。

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サンザシ

 赤花さんざしの実がまっかっかにまりました。さんざしの実はどちらかというとオレンジ色に近いのですが、花も赤いので実も紅くなってしまうんでしょうね。
 そろそろ小鳥達につままれても良い頃なのですが・・・。

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上臈杜鵑

 今年は鉢植えのまま育てました。大きな花を立派に咲かせてくれました。毎年毎年、地植えで挑戦していましたが姿がどんどん小さくなって、そして最後は消えてなくなっていました。
 今年は諦めて不本意ではありますが、鉢植えで咲かせました。でもこんなに綺麗に、気品のある花が咲いたのでもう少し余分に画像を貼り付けます。

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ひつじ

 稲刈りも終わり、田圃の景色は「ひつじ田」に変わりました。皆さん「ひつじ」という言葉はご存知でしょうか?私のパソコンでは漢字を変換、当て嵌める事が出来ません。
 「禾」のぎへんに「魯」を引っ付けた漢字です。稲を刈ったあとの刈り株から、また青い芽がはえてきたものを「禾魯」←(くっ付いたものと思ってください)ひつじと言いますよ!
 刈り終わったあと役目を終えた田圃に、景色と季節の移ろいに可愛い?名前をつけてあげて、うたを詠んで私たちには昔から物を慈しみ愛してきた優しい血が受け継がれているなと、今更ながら感謝をして「禾魯」を眺めています。 

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「禾魯」です。あかまんまも一緒に。
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十月 亥日 玄猪(げんちょ)

 故事に倣い猪子餅を拵えてみました。外郎製ですが、雰囲気は出ているでしょうか?
 平安期十月上月の亥の日に餅を食べると無病息災の迷信があって、餅を猪の形に作って献上する事があったそうですが、室町時代の頃には中の亥に改めたそうです。
 猪は多産なので女房たちがあやかり、餅をついて贈答しあったそうです。
 本当は黄色い餅はありません。黒、白、赤なのですが、一つぐらいはアレンジしてもと思い瓜坊にしました。
 

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始めの亥

 餅は檀紙に包み菊葉としのぶの葉を入れますが、ここでは菊花にしてみました。

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中の亥

 には紅葉としのぶです。

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下の亥

 には銀杏としのぶの葉です。しのぶ草の葉はお分かりですか?実はしのぶではないのです。八方探しましたが見つからなかったので、よく似た葉っぱで代用しちゃいました!

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