灰釉                     茶花・山野草    IKEBANA

 作者   辻村 唯 氏
        1975年奈良生まれ、父・辻村史郎氏に師事。
        父・辻村史郎氏の作品と作陶姿勢を糧に育ち
        住いも窯も自分で作り上げたところは、父・史郎
        氏と同じ精神を歩む決意が伝わって来ます。
        私もお邪魔しましたが、ご家族皆様本当に自然
        な方々で、一生忘れられません。


網笠百合とサルトリイバラの花なのです。



サルトリイバラの花はよく見てやらないと判らない位可愛い花です。蔓状に伸びた茎はしっかりしています。

こちらの画像の方が釉薬の色が解り易いです。澄みきった空のように流れる釉薬が心を和ませてくれます。

この花器は
丹羽重光氏の灰釉花入れです。土岐市駄知のご出身です。兼山町で作陶をされています。

縄文土器のような、弥生青銅器ににも似た灰釉の発色とフォルムに引かれて求めました。野生味のある山葡萄をいけ

てみましたが、葉が大きすぎて上手くいけられませんでした。矢筈薄は余計だったでしょうか?作者に申し訳ない。

自然と調和した花器は少ない花材でも収まりが良くって、少し摘んできてはいけてやり楽しんでいます。

日が傾くのが早くなりました。そんな秋の午後のひと時を咲き始めた山茶花とホトトギスの花が彩りを添えてくれます。何故か紅安南のお土瓶も一緒です。

信楽掛け花入れ
「蹲る」に紫露草と木瓜を投げ入れにしました。この花器はどこかの商店街のお土産屋さんで買ったもので高価な物ではありません。

碇草が零れそうなくらい咲きました!今日は天気も良いので野外で撮影です。零れそうな感じにたくさん摘みましたが、程々が良いようですね。

露草とむかご人参を無造作ですがいけました。
どちらの花たちも目立たない忘れられてしまいそうな花なんですね。


露草は夕方には萎みます。でも早朝の咲いたばかりの瑠璃色の花びらは本当に美しいものです。
「露草や濃淡絶し今朝の空」・中村草田男